正月飾りとして、しめ縄を玄関に飾ります。家に門があれば、門松を立てます。家のなかには、鏡餅を飾ります。
それぞれの正月飾りに意味があります。正月飾りは年神様(歳神様)を迎えるためのものです。しめ縄を飾って、その家を清めて、年神様が来られるようにします。
門松は年神様が依りつく対象物です。門松を目印に家のなかに入ってきます。そして、鏡餅に宿ります。でも諸説ありです。
年神様(歳神様)とは
もともとお正月は年神様を家にお迎えして祝う行事です。年神様は神道の神です。年神様は、地域によっていろいろな捉え方をしています。
ある地方では歳神様は家を守ってくれる祖先の霊として祀られています。また、穀物神として奉るところもあります。年の始めにその年の豊作を穀物神である年神様に祀る行事が正月の中心行事になったと考えている人もいます。
日本の民俗学者である柳田國男は、一年を守護する神、農作を守護する田の神、家を守護する祖霊の3つを一つの神として信仰した素朴な民間神が年神であるとしています。
正月飾りとは
現在に残る正月飾りは、もともと年神様を迎えるためのものです。
しめ飾りは年神様を迎える清浄な場所を示すために飾るものです。しめ飾りを玄関に飾ることで、災いが入るのを防ぐと言われています。
門松は年神様が来訪するための依代(よりしろ)です。依代(よりしろ)は、祭りにあたって神霊が依りつくものです。
鏡餅は年神様への供え物でした。なかには鏡の代わりに用意された鏡餅のなかに年神様が宿ると言われています。
それぞれの家の中に年神棚、恵方棚などと呼ばれる棚を作って、そこに年神への供え物を供えていました。
正月飾りのしめ縄はいつまで
しめ飾りは藁を巻いて作る正月飾りです。しめ飾りの新しい藁は古い年の不浄を払う意味があります。裏白は長寿を、ゆずり葉は子孫の繁栄を、橙は家系の繁栄を願ったものです。
いつまでといわれれば、これといった決まりはないようです。目安としては、松の内の1月7日です。
小正月までのところは1月15日です。どんど焼きを行う風習があるところは1月15日に、正月の松飾り、しめ縄(注連縄)、書き初めなどを自分の家から持ってきて、積み上げて燃やします。
二十日正月のところは1月20日です。二十日正月は正月が終わる日が1月20日としています。
まとめ
正月飾りは正月の準備期間である12月8日から12月28日(関西の場合は12月13日から12月28日)の間に飾られます。
今は買ってきて、飾るだけなので、12月28日に買ってきて、当日に飾る人が多いのではないでしょうか。
29日は、読み方が「二重苦」につながります。30日や31日は「一夜飾り」で葬儀の飾りと同じなので忌み嫌われています。
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