ひな祭りの5段目の三人男は何でしょう?
怒ったり、泣いたり、笑ったりして、面白い人形が並んでいると思いませんか。
よく見てみると、箒(ほうき)を持ってたり、ちり取りを持っていたり、熊手(くまで)を持っていて、お掃除屋さんみたいです。
ひな祭りの三人男の名前
ひな祭りの三人男の男はなんというかというと、仕丁(しちょう、じちょう)といいます。ひな祭りのひな壇の五段目に飾られています。仕丁はお内裏様のお供をしたりします。また、庭掃除など御所の雑用をします。
仕丁(しちょう、じちょう)は衛士(兵士)とも言われていますが、お内裏様の従者です。地方からの労働者として宮廷の雑役係りをしていました。君主が住民を無報酬で働かせていました。
大化改新後の律令制では、1里50戸につき2人を中央官庁などに雑役夫として、3年交代で働かされていました。ひな壇では白衣の庶民が3人並んでいます。
ひな祭りの三人男の種類
仕丁はそれぞれ、ひな壇の5段目の向かって左から、怒り上戸、泣き上戸、笑い上戸と言われています。怒ったり、泣いたり、笑ったり、表情豊かな子に育つようにという願いが込められています。
仕丁はお内裏様のお供をしますので、向かって左から、台笠持ち、沓台持ち、立傘持ちになります。京風のひな壇の仕丁は持ちものが変わります。普段、仕丁は庭のお掃除をしていますので、向かって左から、熊手(くまで)、ちり取り、箒(ほうき)を持っています。
ひな祭りの三人男の花
ひな壇の5段目の三人男の両脇には、お花が飾られています。向かって左に橘(たちばな)の花、右に桜(さくら)の花が飾られていますが、お内裏様から見て、右に右近の橘(うこんのたちばな)が飾られています。
この右近の橘は内裏(古代都城の宮城における天皇の私的区域)の紫宸殿(ししんでん)前に植えられた橘の木のことです。
橘は日本に古くからある柑橘類です。でも、橘の実よりも常緑の葉が注目されています。、常緑が永遠を意味していると重宝されています。勲章のデザインにも採用されています。
向かって右側にあるのは、左近の桜(さこんのさくら)です。左近の桜も紫宸殿(ししんでん)の南階段の下の東方に植えられていました。
今も右近の橘と左近の桜は京都御所のなかの紫宸殿の前に植えられています。京都風のひな壇では、京都御所内をお掃除している三人男の姿を表しています。
まとめ
ひな祭りの三人男は仕丁(しちょう、じちょう)です。仕丁は三人上戸とも言われて、怒り上戸、泣き上戸、笑い上戸とも言われています。表情豊かな子に育つようにという願いが込められています。
関東では武家中心なので、台笠持ち、沓台持ち、立傘持ちになります。京都では公家中心なので、御所の掃除をするので、熊手(くまで)、ちり取り、箒(ほうき)を持っています。
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